恩田陸作「夜のピクニック」を読んだ感想

何度も本屋大賞を受賞している恩田陸さんの「夜のピクニック」を読んだ感想を紹介します。

これから本書を読もうか悩んでいる方の参考になれば、嬉しいです。

夜のピクニック （新潮文庫　新潮文庫） [ 恩田 陸 ] 楽天で購入

あらすじ

繫ぎ留めておきたい、この時間を。

小さな賭けを胸に秘め、貴子は高校生活最後のイベント歩行祭にのぞむ。誰にも言えない秘密を清算するために――。永遠普遍の青春小説。

高校生活最後を飾るイベント「歩行祭」。それは全校生徒が夜を徹して80キロ歩き通すという、北高の伝統行事だった。甲田貴子は密かな誓いを胸に抱いて、歩行祭にのぞんだ。三年間、誰にも言えなかった秘密を清算するために――。学校生活の思い出や卒業後の夢など語らいつつ、親友たちと歩きながらも、貴子だけは、小さな賭けに胸を焦がしていた。本屋大賞を受賞した永遠の青春小説。

引用：Amazon「夜のピクニック」

この本を手にとったきっかけ

「蜜蜂と遠雷」を読み、恩田陸さんにはまったため、人気作である「夜のピクニック」を購入した。

読んでみた感想

歩行祭という名の24時間歩くだけの行事なのに、物語性を持たせられるのは、さすが恩田陸と言わざるおえないと感じた。

しかも、高校生を題材としているため、青春ストーリーが展開されるが、これがただの青春ではないのも面白い。(そもそもただの青春とは？笑)

ネタバレはしたくないため詳しい説明はしないが、高校生が早く成長したいと思っていたり、他人に対して劣等感を抱いていたりするなど、大人になる前のシビアな心情を表現されているのが本書の特徴の1つ。

物語りは淡々と進行していくため、人によっては読みにくいと感じるかもしれない。私自身、途中の内容はうろ覚えになってしまっている。

しかし、読み進めるにつれて、自分自身も歩行祭に参加している気持ちになり、登場人物に感情移入してしまうほど、夢中になった。

正直なところこんな青春を送れたらよかったなと思う一方で、歩行祭ではなく修学旅行の方が楽しいと思ってしまう。（歩行祭だったとしてもこんな濃い時間を過ごせないだろうし汗）

読み終えたら面白かったと感じる1冊なので、ぜひとも読んでみることをおすすめします。

まとめ

高校生の大切なひと時を表現された恩田陸さんの一冊です。

「蜜蜂と遠雷」よりも物語の紆余曲折は少ないものの、読んでよかったと思う作品でした。

あの頃の青春を味わいたい方やキュンキュンしたい人はぜひ読んでみることをおすすめします。

書籍の情報

Follow me!